ニュージーランドドル
「お金を取られるポジションなんて、損じゃないですか？」
損です。でも売買差益が大きければカバーできます。たとえばNZドルと省略した書き方をしましたが、これはニュージーランドドルのことです。ニュージーランドは高金利の国です。
NZドル／円の売りポジションを持つと、毎日スワップを170円以上も取られてしまう。もし1カ月持ち続ければ51．00円の損。すごい金額です。
たとえばNZドル／円の相場が00円のときに売って、そのまま1カ月たつと、実質的な取得価格は0.51円分下がってしまって、79.49円で売ったと同じことになってしまうわ
けですね。
それでもNZドル／円を売る人はいるんでしょうか。
もちろん、います。相場は上下するものです。永遠に上がり続ける通貨は存在しません。
しかも不思議なことに、上がり相場はなぜかゆっくり上がります。下げるときは急に下落その理由については諸説ありますが、完全に納得できるようなものはありません。
でも、現実に下がり相場の足は早い。落ち始めると一気に落ちます。
だからマイナススワップでもあえて売る投資家がいるわけです。80円で売って、2〜3日で78円に落ちてくれるならスワップなんて度外視してもいいでしょう。買う人がいて、売る人がいるから相場は成立する。世の中はうまくできているのです。
ただし、こうしたマイナススワップのポジションを長期間持ち続けるのは問題ですね。
採算が合わなくなってしまう。だから高金利通貨ペアの売りは短期勝負です。
またNZドル／円のような高スワップ通貨のロングポジションなら、長く持っていればいるほど有利になります。
スワップだけでガツポリ儲けられる可能性がある。NZドル／円のロングを1万通貨、1年持っていれば6万2000円ですね。
どっちか得か損か、それは正解なし。トレーダーはみんな「こっちが得だ」と信じて取引をしているわけですから。